● 森の教室 5月5日(日)
五月晴れ。午前中は青少年野営場の散策。グリーンレンジャーが活動を始めた1990年時点の野営場は、赤土が広がり『荒れ地』そのものだった。試行錯誤しながらポット苗を育て、93年に開催した大植林祭には200名もの人が集まり4,000本を植林した。あの頃は、会員もあふれんばかりのエネルギーに満ちて活動していた。懐かしい思い出である。
仲村さんの案内で歩いてみると、想像以上にブナが大きく育っていた。しかし、ヤマハンノキの枝打ちや間伐をしていないため、他の木々の成長の妨げになっているものも多かった。管理棟近くの道路際に多数植えたオオバヤシャブシは、大木になっているものもあったが、多くはパイオニアプラントの役目を終え自然に帰っていった。
98年頃に取り組んだ、石がごろごろして草も生えていなかった場所も、木々が育ち昔の面影は全くなかった。自然の力は素晴らしい!今回参加できなかった人にも是非見てほしいので、近い内にまた行きましょう。
午後は、リスの森の混交林地の伸びの計測。約50本の広葉樹の胸高周囲と樹高を計測した。その後、リスの森の散策。野営場と比べると、手入れをしている森は明るい。
作業小屋に戻り、仲村さんから「荒浜海岸植林についての考察」を聴く。
≪考察の要約≫(文責:白内)
「昨年12月に植林し、今年4月にバークともみ殻をすき込み、酸素と有機物を土の中に入れた。酸素を入れる目的は、土の中の有機物を腐らせ樹木の養分とするため。植林木の中心にケヤキを選んだのは、根を張る力が強く、強風、乾燥、やせ地等の悪条件に強いから。
私たちの植林場所は『安定帯』と言っていい。近くに貞山堀があり、パイオニアプラントであるヤナギ類の実生が見られる。
植林地については、5年、10年という考え方をした方が良い。1年ごとの確認については、秋に冬芽を見て判断する。樹木は伸びる条件が整うまでは伸びてくれない。さて、どうなるか。」
※今年の海岸林での活動は、7月28日、9月8日に行う予定。 (参加者7名) |